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市民まちづくりが「不評」を買った例

ぴあぴあは、伏見のまちづくりに関する知識・経験を蓄え、伝えることをミッションとしています。

行政が実施してきたことについては別に資料が残っていると思いますが、住民が主体となって行ってきた「まちづくり活動」については多くは記録が残っていないと思います。「不評」を買った例についてはなおさらです。それらの経験を記録に残していくおくことは、新たに参画してくる人たちが同じ轍を踏まないために重要だろうと考え、見聞きしたことをまとめてみました。伝え聞いたものが中心なので、内容の真偽について確証はありませんし、真偽の解明や誰かを非難することを目的とするものでもありません。この辺に注意すべきポイントがある、ということを伝えたいのです。その点ご理解のうえお読みください。

「事件」の名称

内容

学ぶべきこと
祭り名称事件 20代、30代の若者を中心に組織する伏見活性化を図るグループ(非地元出身者が中心)が、パレードや体験ワークショップなどを通じて世代交流を図るイベント(お祭り)を企画し、その祭りの名称を「第一回 〇〇祭」(※地域名が入ります)とした。チラシやポスターも作った。しかしその名称は歴史ある地域祭の通称として地域に定着していた名称であったため、ポスターが出回るとその名称に諸団体から批判を浴び、名称を撤回し諸方をお詫びに回ることになった。 地域の伝統について下調べ不足でした。名称の危険性につき地域の方から事前に忠告を受けていながら、変更しなかった点はいただけません。内容自体は良いものだったので、なおのこと残念でした。

※後日談を教えていただいたので、追記させていただきます。このことをきっかけに、伝統ある地域団体と若い新住民グループメンバーとの交流が生まれたそうです。良かったですね。

遊郭発信事件 遊郭跡を訪ねるまち歩きの参加者が、撮影した写真を「隠れた魅力」として自分のホームページに掲載した。しかし撮影した遊郭跡の建物は、人が住んでいる建物だった。その所有者はむしろそうした地域の「負」の遺産を清算したいと考えていたため、遊郭跡と勝手にネットにあげられたことを非常に怒った。 誰にとっても地域の誇りとなるような事柄と違い、「負」の側面を持つ事柄を取り上げる際には細心の注意が必要。多面的な視点を持つこと。
ゆるキャラ運行事件 地域イベント開催日に、イベントの主催団体とは関係なく自主的に、ゆるキャラを身にまとって商店街を歩いた。子供たちには大いに喜ばれたが道路が混雑した。混雑の結果何か事故などがおきてしまったら商店街の責任問題になってしまうため、商店街から勝手なことをしてくれるな、と指摘を受けた。 商店街は大勢の人が通行する道路で、商店街が行政と連携しながら管理しています。ゆるキャラに限らず何らかのパレードも、商店街への事前の連絡が必須。場合よっては警察への道路使用許可申請も必要になります。交通整理要員を付けるなど、偶発事故を未然に防ぐ工夫も必要です。
毒舌ブログ事件 地域のいろんな団体が連携して開催したイベントにブース出店した方が、売れ行きが芳しくなかったこともあり、イベントの運営面の不手際などを自分のブログでいろいろ書き込んだ。それは誇張はあれど必ずしも事実に反するものではなかったのだが、イベントの開催にあたり地域の将来のために方々を走り回ってやっと合意を取り付けて実施にこぎつけた方々の怒りを買った。 一ブース出店者であれば大事にはならなかったと思うが、出店者が地域の方であり、本人の意図とは関係なく、何も知らない方からは〇〇の立場、と見られてしまうことも話が大きくなる一因となった。
勇み足広報事件 神輿運行団体の方の「かき手が足りないからどんどん集めてきてくれたら嬉しい」との発言をうけて、地域住民が神輿のかき手をFacebookで自分の読者に向けて募集したところ、その団体は神輿かきが伝統行事であることを重んじ、ネットでの一般公募という形はこれまで取ったことがなかったため、運行団体内で問題となった。指摘を受けFacebook記事は削除しても転載された記事はどうにもならず、運行団体に勇み足をお詫びすることとなった。 伝統行事は大勢の方々の協力で成り立っているので、ものごとの進め方の段取りがとても大切です。丁寧、慎重に。

主体的に取り組んでいる住民は良かれと思ってやっているのですが、結果として地域を荒らしてしまったのも事実です。注意しましょう。自戒をこめて。

 

※本稿に関するご意見は、こちらからご連絡ください。

 

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